《内》と《外》という認識を利用して症状を除く方法

2023年12月16日

今回の記事は、自らの《内》と《外》という認識を利用して、症状を排除する方法をお話しします。このサイトで紹介している他の方法と同様、管理人が病気だったときに身に着けたものですが、病気の克服に大きく役に立ちました。

自らの《内》と《外》という認識の違いを利用して、症状を体の外に出していく方法なのですが、抽象的なお話しをしてもわかりにくいので、私が病気だったときの具体的な体験をもとに、以下紹介したいと思います。

症状によって外出もままならず家に閉じこもりがちだった頃、家族の付き添いを受けて、木々の生い茂る自然の中を散歩したことがありました。周囲には人気もない森林の中で、病気でなければオゾン効果、森林浴という言葉もあるように、体に清々しく、爽やかな感覚を得るものです。

しかし私の心と体は、周囲の状況とは裏腹にとても重い、不快なものが体に何か纏いついているような感覚がありました。それは周囲の環境を変えてみたところで変わりませんでした。

《外》の澄んだ空気を吸って、自らの《内》の不快な感覚を息とともに吐き出し、体の気を入れ替えるという方法を聞いたことがあり、このときも試みました。しかし、残念ながら心身の状態にさほど変化はありませんでした。

むしろ《外》の清々しさの影響をさほど受けないことが、対照的に《内》なる心身の重苦しい、不快な感覚を浮き彫りにしました。そしてこのことが、自分の心身がそのような性質のものだという事実を突きつけているようでした。

結局このときの自然散策は、家族からの好意によって遠出したにもかかわらず、心身に何の効果ももたらさず終わってしまいました。しかし後日、以下の気づきをもたらしました。

散策していた当時は、自分の周囲、つまり《外》に清々しい環境があって、その気を取り込むなどして影響を受けることで、自らの心身という《内》が変化してくれるものと期待していました。

いわゆる自分の感覚をもとにした普通な認識のあり方なのですが、しかしこの自分という《内》が重苦しく不快なものであり、《外》の影響によって変化するという認識が、状態を変化しにくくしてしまっているのではないかということです。

逆に、清々しさというものは本来自分の《内》に備わっているもので、心身の重苦しく不快な感覚というのは、本来の《内》から見れば《外》のものであり、自分の《内》から来るものではないと認識してみます。

心身で感じている内容とは反転した認識となるのですが、私の体験では、心身の不快な感覚を除くにあたって有効でした。それまでは重苦しく不快な感覚をそのまま《内》として認識し、自分という存在に対する認識にもなっていたので、《外》の清々しさを取り入れても変化せず、効果を感じられなかったのかもしれません。

そしてこの方法は単に認識を変えるのみならず、体感を利用する方法でもあります。清々しい感覚が自分本来の《内》、体の中心から広がっていくように感じてみます。清々しさの感覚は例えば、体験したことのある具体的な感覚を想起しながら、それが自分の体の中心から広がって不快な感覚を《外》へ押し出していくように感じてみるというものです。

想起する清々しさの感覚は、人それぞれかと思います。自然の中での森林浴、オゾン効果のような体験をしたことがあれば、それらの感覚でも良いと思います。私の場合は人気のない早朝の爽やかで、静寂で凛とした感覚を想起してよく行っていました。

このように認識を変化させた上で、さらに体感を利用して行うことがこの方法のポイントになります。自分の意識だけを使って簡単に行える方法なので、皆さんもよろしければ試していただければと思います。

さて、方法の紹介は以上となります。自らの《内》と《外》という認識を利用して症状を排除する方法をお話ししてきましたが、いかがだったでしょうか。

なお上記の方法は、メイン記事「うつ病、パニック障害で心を揺らがなくする方法」(→記事)をご覧いただいた方はお分かりになられた方もあるかもしれませんが、こちらの記事で紹介している方法につながっています。

今回の記事が皆さんの参考になるところがあれば幸いです。ご覧いただき、ありがとうございました。


著者・管理人:柊 基博(Hiiragi Motohiro)


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