HSP(Highly Sensitive Person)の傾向の克服に役立った方法について
最近、HSP(Highly Sensitive Person)いう言葉を耳にすることがあります。非常に感受性が強く敏感な気質を持った人を指す言葉だそうです。
具体的にその気質の内容をあげるとすれば、以下のようなものです。
・周囲の感情に振り回されて自分を見失いやすい。自分の本音がわからなくなる
・ 合わせよう、同調しようという意識が強い
・ 光や音に敏感に反応しやすい
・ 気候や電磁波、目に見えないエネルギー(人が発するものを含む)に敏感に反応する
端的に言えば、周囲の状況に敏感で振り回されやすく、心が疲れやすいという気質を持った人と言えます。
うつ病、パニック障害だったときの状態を振り返れば、これらの項目のすべてに当てはまっていました。専門家ではないので、HSPに正確にあてはまるのかはわかりませんが、少なくともその傾向はあったと思います。
周囲の感情に振り回されやすい、同調意識が強いという点については、幼少期の頃からありました。光や音に敏感である、目に見えないエネルギーに敏感であるについては、病気になった頃に現れました。
HSPは気質であって病気ではありませんが、普通の人に比べてうつ病になりやすいという指摘もあるようです。
なお、過去形でお話ししていることもあり、現在はこの傾向はまったくありません。うつ病、パニック障害を克服してすべての症状が無くなりましたが、そのときにこれらの傾向も消滅しました。
一部、目に見えないエネルギーに反応する、という気質は残りましたが、対処法を知っているため影響はありません。
そして、病気を克服したときに消滅したという経緯から、これら双方を克服する方法には、おそらく共通する部分があると思います。
それでは、本サイトのメイン記事で紹介しているどの方法がおすすめなのか。先ほどのHSPの各項目について、自らの体験からおすすめの方法を以下に紹介していきたいと思います。
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HSPの傾向の克服におすすめの方法
先ほどあげたHSPの各項目について、自らの体験から、メイン記事にあるどの方法がおすすめなのか紹介していきます。
・周囲の感情に振り回されて自分を見失ってしまう
・他人の視線が気になって、他人と一緒にいると心が疲れてしまう
・過度にあわせよう、同調しようとする意識が働いてしまう
これらの項目に当てはまる方には、以下の記事で紹介している方法をおすすめします。
この記事では、うつ病、パニック障害で揺らがない心にする「意識づけの方法」を紹介しています。管理人の体験から、完全に克服する上で「特に重要なポイント」だと考えています。
上記の記事で紹介している方法は、病気の症状や否定的な想念、周囲の状況などから影響を受けて揺らぐことのないようにする心の意識づけの方法です。つまり、心の土台づくりに関するお話しです。
その方法については上記の記事で紹介していますのでここでは割愛しますが、病気を克服した自らの体験を振り返って、この心の土台を作るということが最も重要だと感じました。そして、この方法によって先ほどの傾向も消滅したと感じています。
それではなぜ、これらの傾向が消滅することになったのでしょうか。現在から振り返って原因ではないかと思われることを以下、参考までお話ししたいと思います。
病気になる以前より他人の視線を気にする傾向はあったのですが、病気のときにはさらにこの傾向が強くなりました。傍目にもそのことは明らかだったようで、周囲を必要以上に気にするため「なぜ他人の視線を気にするのか」と指摘されたこともありました。
上記の記事で紹介している「揺らがない心の土台を作る方法」を行うようになってから、自己認識のあり方が大きく変わりました。自己認識のあり方とは、自分がどのような存在であるかという認識であり、病気や先ほどの傾向を克服する前と後で、はっきり自覚できるほど変化した部分です。
どのように変わったのかと言えば、それまでの「相対的な自己認識」を軸としたあり方から大きく変わったということがあります。
「相対的な自己認識」とは、他者、あるいは社会が、どのように自分を見ているかによって自分という存在を決めている自己認識のあり方です。より端的に言えば、他者との関係によって自分の存在を決めているということです。
社会生活を送る上で「相対的な自己認識」は必要であり、現在も無くなったわけではありません。しかし以前は、他者からどのように見られているか、思われているかということは重大な関心事であり、常に他者を気にして行動していたように思います。
なぜなら、「相対的な自己認識」では、これらが自分の存在に大きな影響をもたらすためです。自分という存在の基準が他者にあり、他者からの認識は当然、流動的に変化するものであるため、自分という存在が変化に晒された不安定な状態となります。
「揺らがない心の土台を作る方法」を行う以前には、この「相対的な自己認識」のほかになく、先ほどの傾向と結びついていたと感じています。自分という存在が他者の影響を受けて変化することに対して、身構えているような状態です。心身ともに力が入って緊張した状態になります。
例えば、体が他者に押されて揺らぎそうなときには、体に力を入れて踏みとどまろうとします。同じように、自分の存在が揺らぐ恐れに対して踏みとどまるため、心と体に力が入っていたのではないかと思います。
最初にお話ししたように、病気を克服した後、これらの傾向はまったくありません。他者の視線を気にしたり、過度に同調したりすることもなく、心身に無意識に力が入って緊張することもありません。
先ほどの記事では、「揺らがない心の土台を作る方法」を紹介しています。
それは、自分の内にある、自分の「本質」を確認することにあります。
興味のある方は、ご確認いただければと思います。
さらに「相対的な自己認識」について少し付言しておくとすれば、世間的にはこの「相対的な自己認識」がメジャーです。それは、学生のときから、他者との競争、他者との比較で自分を認識するよう教育されていることもあると思います。
集団で行動するように、社会性をもつように、客観的に物をみるように。
もちろん一般的な教育指導の言葉として、これらを間違いだと言うつもりはありません。
しかし例えば、客観的という言葉にしても、そこには主観を排した科学的な見方ということのほか、他者の視点でという含意があります。
HSPの傾向がある方は、こうした言葉に過度に影響を受けて振り回されないよう。
むしろ自分の心が知覚し認識している「自分の世界」にとっては、自分こそが主人公なのだ。
そのくらいの気持ちでいた方がよいのではないかと思うところです。
・ 光や音に敏感に反応しやすい
病気になった頃に、音に対しては問題なかったのですが、視覚過敏を感じるようになりました。具体的にどのようなものかと言えば、例えば、夜間の車のテールランプなど、強い赤色の光を見ているとよく気分が悪くなるというものでした。
視覚過敏への対処については、先ほど紹介した心が揺らがなくする意識づけの方法のほか、片目を瞑るという方法を聞いたことがあり、行っていました。視覚過敏を感じたときに、単に片目を閉じるだけのことです。
これらの方法で対処することで落ち着かせることができました。
(片目を瞑るという方法の情報の出所は失念してしまいました。ご参考までお話ししておきます。)
・気候や電磁波、目に見えないエネルギー(人が発するものを含む)に敏感に反応する
日常生活を送っていれば、多かれ少なかれ様々な影響を受けるもので、人によっては上記のようなものを敏感に感じてしまうこともあるかと思います。私がこれらを敏感に感じるようになったのは、病気になった頃のことです。
心身ともに弱っていたので感じやすくなっていたこともあるかと思いますが、心のあり方によっては、これらの感覚に振り回されて心に否定的な影響をもたらすことがありました。このため、対処方法としてはまず、前の項目でも紹介しましたが、以下の記事にある「揺らがない心の土台をつくる方法」をおすすめしたいと思います。やはり土台を作ることが先決であると思います。
この記事では、うつ病、パニック障害で揺らがない心にする「意識づけの方法」を紹介しています。管理人の体験から、完全に克服する上で「特に重要なポイント」だと考えています。
上記の方法に加えて、ここでは以下の記事で紹介している「流水を使った方法」をおすすめしたいと思います。記事の後半で方法を紹介しています。
この記事では、管理人の体験から、うつ病、パニック障害の克服を「気」という視点でお話しします。うつ病、パニック障害のときに、なぜ丹田呼吸で「気を下げる」必要があるのか。その理由と方法をあわせて紹介しています。
そしてもう一つには、日常生活を送ることで次第に纏ってしまう、あまりよくないエネルギーを出す。
感覚として何かモヤモヤしたものを感じたり、重くだるいものを感じたりする。あるいは、何かヒリヒリしたようなものを感じたりする。
管理人にもありました。
外的な影響によることもありますし、あるいは自分の心の想念がもとになっていることもあるかと思います。
いずれにしても、こうした自分に纏いつく感覚を出す方法として、先ほどの記事の後半で紹介している水流を使った禊ぎをおすすめしています。
管理人は病気のときにはほぼ毎日行っていて、非常にスッキリとした実感を持つことができました。現在でもよく行っています。
また、自分で対処できる方法を知っているということは安心にもつながります。
記事では方法のほか、なぜそのように感じてしまうのかなどもお話しさせていただいてます。
興味のある方は、ご覧いただいてご確認いただければと思います。
そしてもう一つは、以下の記事です。
この記事では、管理人の体験から、うつ病、パニック障害を克服する過程で行った「呼吸法」を紹介しています。また、管理人が克服する過程で「自ら修得した呼吸法」についても触れています。
この記事では呼吸法、つまり呼吸をコントロールすることによる方法を紹介しています。
そして紹介している呼吸法としては二つ、管理人が病気のときに体験した神道の呼吸法、そして管理人が病気を克服する過程で自ら修得した呼吸法です。
それにしても、呼吸法がタイトルにある傾向の克服にどのように関係するのか。
そのように思われる方もいらっしゃるかもしれません。
周りに合わせようという意識がはたらくとき、意識はつねに外に向いていて散漫な状態で、自らの内に収まっているとは言い難い状態です。
意識が外の方を向いていて、自らの内にないので、どうしても影響を受けやすい。
この点を神道、とりわけ古神道の見方を参考としてお話しすれば、このように意識が散漫な状態にあるときは、自分の体をガス状に取り巻く意識も大きく広がって拡散した状態になっていると言います。体の外に広がっているので、もろもろの影響を感じやすく、受けやすい。
意識が安定するには、自分の体の内にきちんと収める必要があります。
そして、先ほどの神道の呼吸法は、意識を自分のお腹(丹田)のあたりに収めるための方法です。具体的な方法は記事をご覧いただければと思いますが、自分のお腹(丹田)に気を落として集める方法になっています。
管理人の体験では、自分の周りが気になるとき、あるいは他の人のことが気になるときというのは、意識がどこか浮わついたような状態に感じられることがありました。この呼吸法はそのような意識を、それをお腹(丹田)に落とし込んで安定させる方法でもあります。
そして、この意識をお腹(丹田)に落とし込んで安定させることのほかにも、
いろいろな雑念などが取り払われて頭がクリアになる
体(特に肩などの上体)に緊張して力が入っていたものが自然と抜ける
管理人が行った体感では、そうした効果も感じられました。(詳しくは記事をご覧ください。)
管理人は先にもお話ししたように、周囲を気にすることで体が緊張して力が入りがちでしたが、そうした意味でもこの呼吸法はおすすめです。
記事ではこの神道の呼吸法のほか、管理人が病気を克服する過程で修得した独自の呼吸法にも触れています。
神道の呼吸法の効果もすばらしいものですが、この呼吸法は、より簡単にどこでもできる方法として、管理人が病気のときに自らの体の内観を通して修得したものです。神道の呼吸法と同じように、お腹(丹田)に気を落として集める方法です。
HSPの傾向、あるいは緊張や息苦しさを感じたりする方は、参考にしてみてください。
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この記事の最後に、次のことを付言しておきたいと思います。このHSPという言葉は、これまでなかなか世間で理解されなかった自分の状態を、理解してもらうことに役に立つものだと思います。しかしその一方で、自分の意識がこの言葉に囚われないようにすることも重要です。
先ほども紹介しましたうつ病、パニック障害で揺らがない心にするためにの記事の中で、「否定的暗示を受けない」という項目でお話ししているのでご覧いただければと思いますが、HSPであると自己認識することによって、逆にこれらの傾向の影響を受けやすくなってしまう部分があるからです。
自分にはそうした自己認識は入らない、と自覚するだけでも影響のほうはだいぶ違うかと思います。
管理人は、自分の存在をこうした言葉でカテゴライズすることには、自己認識に対する暗示的な効果という面から賛成ではないのですが、
そうした自己認識の暗示の影響などについては、また別の機会にお話ししたいと思います。
* * *
以上、管理人の体験をもとに、それぞれの状態に対処するためのおすすめの方法を紹介してきました。
なお、状態が苦しく感じるときには、補助的にグッズを活用することも有効ではないかと思います。管理人の体験上、体の負担軽減に役立つと感じたものを以下の記事で紹介しています。管理人が病気のときに実際に使用していたものです。
ご参考になる方は、こちらの記事をご覧ください。
うつ病、パニック障害の負担軽減のグッズとして紹介していますが、部屋の場を改善して心身をリラックスさせることは、環境に敏感で疲れやすいHSPの傾向がある方にも役立つものと思います。
今回の記事は、以上になります。ご覧いただきありがとうございました。