食欲不振、吐き気、嘔吐恐怖の克服に役立った方法について
食欲不振、吐き気、嘔吐恐怖と症状を並べましたが、左側から順になっていきました。最初は食欲不振で食べられなくなり、やがて吐き気に悩まされるようになり、吐くことを恐怖する心の状態である嘔吐恐怖につながっていきました。
病気だったときには、これらにはかなり悩まされた経験があります。また食欲不振については、うつ病、パニック障害になる前から、繰り返し悩まされる症状でもありました。
例えば、学生の頃に両親の転勤によって度々転居したことがあるのですが、環境の変化へのストレスから胃部の痛みとともに食事ができなくなるのです。病院で検査をしても問題はなく、同じ症状を繰り返す状態が続いていました。
うつ病、パニック障害になって吐き気、嘔吐障害と続いていきましたが、病気を克服してからは、これらの症状はすべてなくなりました。そして以降、これらの症状に悩まされたこともありません。快適に食事できる状態が続いています。
症状に悩まされていたときには、現在のように症状が解消されることはまったく想像できませんでした。体質によるものと諦めていた部分もあったと思います。
この記事では、まず管理人の症状がどのようなものだったのか簡単に紹介した後、メイン記事で紹介しているどの対処法がおすすめなのかお話ししたいと思います。
食欲不振、吐き気、嘔吐障害の具体的な症状
まず、これらの症状がどのようなものだったのか簡単に紹介したいと思います。同じような症状があるのか、あるいはどのような状態から克服できたのかなど、参考にしていただければと思います。
具体的には、以下のような状態でした。症状は上にあるものから段階的に起きるようになりました。
【食欲不振】
・空腹感はあるが食欲がわかず、食事を摂る気にならない。
【喉に詰まるような感覚】
・喉ぼとけのあたりに詰まる感覚がある。
【飲み込めない】
・口に食物を入れるとえずく感覚があって飲み込むことができない。症状が重いときには水も飲み込むことができない。
【吐き気】
・食道から上にあがるような吐き気がある。特に外出しようとするときや、食物を見たり臭いを感じたときに強い吐き気が生じるようになる。
【嘔吐恐怖】
・常に吐き気がある状態が続き、自分が吐くことに恐怖を感じるようになる。外出時に吐いて迷惑をかけてしまうという不安感が続く状態となる。
また、腹部に関連して以下の症状もありました。
【胃部の痛み】
・胃部(みぞおちの辺り)が固くなって痛みを感じる。
【呑気症】
・無意識に何度も空気を飲み込む。
【お腹にガスが溜まる】
・お腹がガスで張った状態が続くようになる。
うつ病、パニック障害との診断は大学生のときに受けましたが、食欲不振や胃部の痛みなどはそれ以前から繰り返していました。
学校生活においても症状があるときには給食を食べきれず、大学生となって症状が増えてからは、人前で食事できない姿を晒したくないという思いもあり、昼食を摂らずに過ごすことも多かったです。
食欲がないから食事をしなくとも大丈夫というわけではなく、当時の写真を見れば顔の頬はかなりこけており、痩せた体をしています。立ち眩みをおこすこともよくありました。
日常の生活において当然に行う食事という行為ができない状態にあることは、自分は今後、まともに社会生活をすることができないのではないかという不安感につながりました。症状は長年繰り返しており、この状態を脱する展望を持つこともありませんでした。
しかし繰り返しますが、病気を克服した現在では、これらの症状はどれ一つとして残っていません。体質によるものと諦めていましたが、まったくそうではありませんでした。うつ病、パニック障害を克服したときに、すべて消滅してしまったのです。
それは病気を克服する過程において、このような状態になったことに対する気づきと対処法を得たということがあります。以下にその気づきがどのようなものであったのかお話しし、対処法としてメイン記事で紹介しているどの方法が良いのか紹介したいと思います。
食欲は人間の三大欲求にも挙げられており、食事という行為は本来ならば、楽しく快楽をもたらす行為のはずです。管理人自身、病気を克服してからは日常生活の中で大きな楽しみとなっています。それが苦痛であることは、とても残念なことです。
同じような症状がある方は、この記事の内容を参考にしていただければ幸いです。
Sponsored Link
気づきと対処法
病気だったときに体験したものに、気功(易筋行気法)があります。この気功の体験は、それまでの自分の体に対する見方を変えるきっかけになりました。
なお、気功を行うことをお勧めすることがこの記事の目的ではなく、その体験で得た気づきを理解していただくためお話ししています。
自分の体の見方が変わるとはどのようなことなのか。今回取り上げた症状の吐き気について言えば、以下のようになります。
吐き気や胃部に痛みがあるとき、一般的には、胃や腸の状態が悪く、神経が痛みを感じていたり消化が適切になされていなかったりするためと認識するのではないでしょうか。
しかし管理人の場合、これらの症状があって病院で検査を受けても特に問題が見つかりませんでした。消化を促進する薬を処方され服用したり、鍼灸を試したり、栄養サプリを利用したりしましたが、根本的な改善には至りませんでした。
この状態を脱するきっかけとなったのは、気功を体験したときに、自分の体を気という視点で感じるようになったことです。気功を行ったときに手などに温かな気を感じたりしますが、やがて体には気というエネルギーが流れていて、流れにくくなっている状態などもなんとなくわかるようになりました。この気の視点によって、不思議と症状から受ける感覚自体にも変化がありました。
(以下、気のお話しがしばらく続きますが、気という言葉に馴染みがない方も、最後までご覧いただければ幸いです。繰り返しますが気功を行ったり、気功の施術を受けることをお勧めすることが目的ではありません。)
このように、気の視点によって自分の体を感じるようになったことは、その見方を大きく変えることになりました。また、症状があるときに、肉体の物理的な反応として感じているのか、気によるものなのか感覚としてなんとなくわかるようになりました。
以上のように体の見方を変えた気の視点は、さらに次の気づきをもたらしました。例えば、吐き気の症状があるときには、体が緊張していたり、手足が冷えていたりするなどの症状もありました。これらの症状があるとき、自分の体の気がどのような状態に感じられたかということです。
それは一言で言えば、以下のようなものでした。
・体の気が頭の方へ上がる流れとなっている。
・首から下の気が不足していて、体に巡っていない。
吐き気があるとき、体の気は頭の方に上がる流れになっているということです。そして当然ですが、これは望ましい状態ではありません。
管理人の体験から、これらの症状に対処し、克服するのにおすすめの方法は何か。
このサイトでもいろいろな方法を紹介していますが、
結論から言えば、それは呼吸法です。
管理人が病気のときに体験したものに、内養功という気功がありました。この気功を行ったときに修得したのが、呼吸法です。
気功ではごく基本的な丹田呼吸と呼ばれるものを修得したのですが、より症状に対処できるよう、その後、古神道などの体験を踏まえて自らの呼吸法を修得していきました。
なお、気功そのものも、体の緊張をとってリラックスさせて、気を体に巡らせることで、食欲がわいてくるという効果がありました。管理人の体験上、上記のような症状がある方には、おすすめできる方法です。
しかしやはり修得には時間がかかり、いつでもどこでも行える方法ではありません。食事をする前に気功をします、というわけにもいきません。
このため、一人でも簡単に、どこでもできる方法として呼吸法を紹介しています。
管理人が気功を体験する中で、気という視点で自らの体を感じたときに、これらの症状について気がついたことがあります。
それは他のところでも繰り返しお話ししていますが、体の気がすべて頭のほうに上がってしまっているということです。そのため首から下の気が不足していて体に循環していない。とてもバランスが悪い状態だということです。
吐き気があるときというのは、体の中を上にあがっていく流れがあります。自らの体の反応を見れば、言わずもがなでお分かりになると思います。そして、これは気の視点で見ても上にあがる流れになっているということです。
この上がっている気を丹田に落とす必要があります。丹田というのは、下腹の臍下にあるあたりを指しますが、気のエネルギーの貯蔵庫であり、気を体に巡らせるポンプでもあります。この丹田に気を落とし、気を充実させて体に巡らせる必要がある。
そのような気の流れにするのに、場所を選ばす比較的手軽にできるのが、呼吸法です。
気功を体験を通じて自らの気の流れを内観した経緯と、基本的な呼吸法である丹田呼吸の方法については以下の記事で紹介しています。ご参考になる方は、ご覧いただければと思います。
この記事では、管理人の体験から、うつ病、パニック障害の克服を「気」という視点でお話しします。うつ病、パニック障害のときに、なぜ丹田呼吸で「気を下げる」必要があるのか。なぜ「悪い気を出す」神道の禊がおすすめなのか。その理由と方法をあわせて紹介しています。
先ほど丹田呼吸の後に、より症状に対処できるよう、古神道の体験などを踏まえて自らの呼吸法を修得したとお話ししました。
管理人の体験では、うつ病、パニック障害の場合は、特に気が上にあがりやすい傾向にある。
そのように感じます。
その理由は上記の記事でもお話ししていますが、普段から無意識に次のような行為をしているからです。
それは一つには、呼吸が早く浅くなりがちであること、二つには、不安、恐怖などの意識が頭に強くあることです。また、体が緊張して首や肩に力が入り、リラックスできないということもあります。これらの行為は体の気を上にあげてしまう。
特に、嘔吐恐怖のときなどは、その状態が強くなります。
管理人の体感では、以下のような状態でした。
吐いてはいけないという不安の意識が強く頭に生じる。それと同時に、呼吸が浅く早くなる。
体が緊張して首や肩に力が入ったり、あるいは逆に体の力が入らなくなって、冷えて体温が急速に下がったように感じたりする。俗にいう血の気が引く、というような感覚です。
管理人の場合は、上記のような状態になることが多かったです。
そして、このときの体の気は、急速に頭のほうに上がってしまっている。あるいは体の気が抜けてしまっている。
このとき、手足は冷たく、冷汗をかいたりしていて気が通っている感覚がない。首から下、丹田にも気がありません。
そして、急速に体の気が上がる方向の流れになっていて、吐き気が生じる。
管理人の体験では、パニック障害の発作が生じる前兆のときも、これと同じような感じでした。
日常的にあった吐き気についても、程度の差はありますが体に起こったことは同様のものです。
繰り返しますが、浅く早い呼吸をする、意識が強く頭にある、首や肩に力が入っている。
うつ病、パニック障害のときにはこの状態に陥りやすいのですが、これらの行為によって、気は頭のほうに上がっていきます。
そしてまた、日常的にこのような状態なので、普通に丹田呼吸をしていただけではなかなか気が落ちていかない。
そもそも浅く早い呼吸のため、呼吸法をしようとしても息を深く吸い込むことができない。息を吐くということもできない。
こうした自らの状態に対して、体の気の状態を内観しながらいろいろな体験をもとに、息苦しい状態になっても支障がなく、より効果的に気を丹田に下げることができる呼吸法を修得しました。いつでもどこでもできる方法で、複雑な条件や動作などはなく、簡単だと思います。
また、やり方さえ修得すれば、数回行えば、効果的に気を丹田に下げることができるようになります。
この呼吸法を行うことで、先ほどの症状に対して管理人の体験上では、以下のような効果が感じられました。
・気が丹田に下りて入ることで、お腹の下腹が温かく感じる。丹田に温かな気が蓄積されているような感覚です。
・気が下方向の流れになることで、吐き気は収まり、普通に食欲が出てくる。この呼吸法を行った後には唾液が多く出ることもありました。
・お腹のガスによる張りがなくなる。(横隔膜によるマッサージ効果かなと感じています。)
・首、肩、上体の力が自然と抜ける。(肩呼吸がなくなることと、下腹の丹田の方向に押し下げることによる効果かなと感じています。)
嘔吐恐怖については、吐き気の症状がなくなることで、だんだんとこの恐怖心も自然に消えていきました。
この呼吸法に触れたものが、以下の記事になります。ご参考になる方は、ご覧いただければと思います。
この記事では、管理人の体験から、うつ病、パニック障害を克服する過程で行った「呼吸法」を紹介しています。また、管理人が克服する過程で「自ら修得した呼吸法」についても触れています。
管理人のこの呼吸法の効用は、症状の前に行うことでその発生を抑えるとともに、下方向の呼吸を癖づけるということがあります。それによって、うつ病、パニック障害の気があがりやすいという特性を克服することになります。
なお、これは克服した後の最近の話ですが、気を下に降ろすということに関して、参考となる方法を見つけました。意識の置き方のお話しです。
記事のタイトルは本の読書感想という形になっていますが、その方法に触れています。ご参考になる方は、ご覧いただければと思います。
管理人としては、先ほどの呼吸法と組み合わせて行うことで、より効果が期待できるのではないかと感じています。
藤平光一著「中村天風と植芝盛平 氣の確立」を読んで、自らのうつ病、パニック障害を克服するときに気づいた点との関連を紹介しています。普段の意識の置き方や、呼吸法の理解にも役立つと思います。
* * *
以上、これまで管理人が症状に対処した体験をもとに、おすすめの方法を紹介してきました。
なお、病気だったときの管理人は、補助的にグッズの活用も行っていました。先ほどのような症状があったときに、管理人の体験上、体の負担軽減に役立つと感じたものを以下の記事で紹介しています。
ご参考になる方は、こちらの記事をご覧ください。
特に今回の記事のような症状のある方には、管理人の体験では、体の気を丹田に落とすため、以下の記事で紹介している「アディオ・イフ」がおすすめです。
今回の記事は、以上です。ご覧いただきありがとうございました。