うつ病、パニック障害を克服するきっかけとなったエピソード

2023年5月3日

「うつ病、パニック障害を克服する何かきっかけとなったことはあるのか?」

このように思われる方もおられるかもしれません。管理人の場合、何かの出来事があって、ある日忽然と病気が無くなったというものではありません。しかし、克服した後から振り返って、転機となった出来事と思われるものはあります

そのエピソードを、以下にお話ししてみたいと思います。なお、メイン記事「うつ病、パニック障害で揺らがない心にする方法」(→記事)でもこの内容に少し触れました。

うつ病、パニック障害だったとき、ボランティア活動に参加したことがありました。小一時間ほど路上生活者にお弁当を配布する活動に、一度参加したというものです。

ボランティアに参加したのは気が向いたから、ということもあるのですが、以下のような思いがありました。

病気で不安の症状もあるからか、自分の状況に非常な不安を抱えていました。

「自分の心と体はどうなってしまうのだろうか」、「自分は元の状態に戻ることができるのだろうか」、「自分は将来、生きていけるのだろうか」、「自分は社会生活に復帰できるのだろうか」などです。

あるとき、このように考え方が「自分は……」「自分の……」といった自分中心となっていることに気がつきました。

人は誰しも自分が中心という部分はあると思いますが、その度合いが強くなって、この「自分は……」の世界で頭が埋め尽くされていると思ったのです。そして、このことが自分を中心とした重力のように、状態を非常に重くしているのではないか。

当時の管理人の状態は、確かに心も体も「主観的に超重量級」でした。

心は霞がかかったように暗く、ずしりと重い。体もだるく重い。昼間でも布団の上で横になっていることが多いという状態でした。

また、心が否定的な想念、感情で占められている、そのような自分の心の状態から、人の心というのは混沌として、何が湧いてくるかわからないものだと見做していました。そして、このような心を持つ人間という存在に対しても、どこか否定的な感情を持っていました。

これらのような状態で、ボランティア活動に参加しました。

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ボランティア活動を終えて、自分の心と体の体感の変化に気がつきました。それは活動から帰る途中の電車でのことです。

自分の心と体が、非常に軽い。そして心に否定的な暗さがなく、清々しい。

この体感の変化を受けて、次のように思いました。

これまで自分が心に対して持っていたイメージというのは本当なのだろうか?
根本的にずれているのではないか?

ボランティア活動は、他者のために行為をする、いわゆる「善行」にあたるものだと思います。そのいわゆる「善行」を行ったときの心と体の体感の変化を感じてみて、さらに次のように思いました。

人の心の性質というのは、根本的には「善」なのではないか

体感の変化を踏まえて直感的にそのように感じました。そうでなければ、これまで取れなかった心と体の重さが、これほど軽くなることはない。説明がつかないと思ったのです。

人によっては、悪いことをして快感を感じることもあると反論される方もあるかもしれません。しかしそのときの快感は、心に何らわだかまりを感じないものなのでしょうか。

上記の活動で得た体感には、そのようなものが一切ありません。つまり「純粋」なものだったと感じています。

他者のために行うことは良いと説く思想、宗教は多くあり、管理人も書籍で読んだことはありました。頭で理解し、それによって意識の変化もありましたが、上記の体感の変化で得たインパクトというのは、非常に大きなものでした。

この体験を機に症状が一気に全快した、ということではなかったのですが、この体験が根本的な克服に向かう転機となった。ずっと暗い底のほうを泳いでいたものが、明るい水面のほうに向かうきっかけとなった。振り返ってそのように思います。

このような体験を経て病気を克服し、その後、症状はまったく残らずに20年以上、過ごしてきています。再発や揺り戻しもまったくありませんでした。ご興味のある方は、本サイトで紹介している方法を、ぜひ参考にしてみてください。


著者・管理人:柊 基博(Hiiragi Motohiro)


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以下は、本サイトが公開している記事とその概要になります。記事をご覧になるときには、タイトル部分(青)をクリックしてください。

メイン記事

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症状別記事

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うつ病、パニック障害、自律神経失調症でよく耳にする症状に「息苦しさ」があります。この記事では、管理人の体験から、この息苦しさに対処し克服するうえでおすすめの方法を紹介しています。
食欲不振、吐き気、嘔吐恐怖の克服に役立った方法について
この記事では、管理人のうつ病、パニック障害、自律神経失調症の体験から、食欲不振、吐き気、嘔吐恐怖に対処し克服するのにおすすめの方法について紹介しています。
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この記事では、管理人がうつ病、パニック障害のときに併発していた、自律神経失調症を克服するのに役立ったおすすめの方法を紹介しています。
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HSPとは「非常に感受性が強く敏感な気質を持った人」を指す言葉です。症状ではなく気質ですが、やはり苦しいものです。この記事では、HSPの傾向を克服するのに役立った方法を紹介しています。
心と体の緊張を解消した方法について
この記事では、管理人がうつ病、パニック障害のときに悩まされた心や体の力み、緊張を解消するのに役立ったおすすめの方法を紹介しています。

克服過程の記事

うつ病、パニック障害を克服するまでの途 Ⅰ ー 診断を受けるまで ー
管理人がうつ病、パニック障害を克服するまでの経緯を、時系列に沿って紹介しています。この記事では、発症してから病院で診断を受けるようになるまでの経緯についてお話しします。
うつ病、パニック障害を克服するまでの途 Ⅱ ー通院、カウンセリングと投薬治療ー
この記事では、管理人が病院で診断を受け、通院と投薬治療をした経緯をお話しします。学生生活復帰へのリハビリ、減薬のきっかけ、心理カウンセリングについてもお話ししています。
うつ病、パニック障害を克服するまでの途 Ⅲ ー 気功との出会い ー
管理人がうつ病、パニック障害を克服する過程で、気功の体験はそれまでの流れを変える大きな転機になりました。この記事では、気功との出会いの経緯、行うことで感じた体の変化などをお話ししています。
うつ病、パニック障害を克服するまでの途 Ⅳ ー 気功と呼吸 ー
この記事は、前回に続いて気功のお話しになります。症状があるとき、体の気はどのように感じられたか。それに対処するためどのようにしていたのか。気功を体験し、自らの体を通してわかったことをお話ししています。
うつ病、パニック障害を克服するまでの途Ⅴ ー 波動水活用の顛末 ー
前回の気功と並行して、波動水の活用を行っていました。MRA(MMRI)という機械で心身の波動を測定し、それを改善する波動水を作製して飲む。その体験がどのようなものだったのか、お話しします。

(克服過程の続きは現在、作成中です)

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Q&A
この記事では、メイン記事で紹介している方法の補足やその他の情報を、Q&A形式で紹介しています。内容は適宜、追加していきますので、ご参考いただければ幸いです。

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