《内》と《外》という意識を利用して症状を除く方法

2024年10月27日

うつ病、パニック障害のときには、体がだるかったり重かったり、常に不快な感覚が付き纏うなどしていました。例えばこれらの症状を、取りやすくする意識のあり方などあるのでしょうか。

症状に苦しんでいる方にしてみれば、そんなお手軽な方法はない、と言われてしまうかもしれません。しかし逆の言い方をすれば、取れにくくしている意識に陥ってしまってはいないか、ということです。今回はそのような観点から、以下の方法を紹介してみたいと思います。

それは、自分の《内》と《外》という意識を用いて症状を除くという方法です。

先ほどの症状が自分の《内》に由来するものなのかと問われたら、普通、自分の心や体の症状なのだから、自分の《内》に由来するものに決まっている、と言われるかもしれません。確かに体感をそのまま受け取ればそうなのですが、その認識を少し外してみる、という方法でもあります。

《内》と《外》という概念を中心にお話しをすると抽象的になるので、具体的な体験をもとにお話ししてみたいと思います。管理人は以下の体験を契機にして、この方法に気づきました。

自宅からの外出も苦痛だった頃、家族の誘いを受けて、木々生い茂る自然の中を散策する機会がありました。森林の中で空気も澄んでおり、病気でなければ森林浴という言葉があるように、清々しく、爽やかな感覚を得られたのだろうと思います。

しかし心と体は重く、歩いていれば関節にだるさを感じ、体じゅうに不快な何かが纏わりつく感覚があり、環境を変えたところで変化はありませんでした。

《外》の澄んだ空気を吸って、自らの《内》の不快な感覚を息とともに吐き出し、体の気を入れ替えるという方法を聞いたことがあり、このときも試みました。しかし、いくら清浄な気を採り入れたように意識してみても、残念ながら心身の状態にさほど変化はありませんでした。

むしろ《外》の清々しさの影響を受けないということが、対照的に《内》にある心身の重苦しい、不快な感覚が取れがたいものであることを浮き彫りにしているようでした。自分の心身とはそのような性質のものだ、という事実を突きつけられている感じでした。

結局、この時の自然散策は、心身に改善の効果をもたらさず終わることになりました。しかし後日になって、以下の気づきをもたらしました。

散策していた時、自分を取り巻く《外》に清々しい環境があり、その気を《外》から自分の《内》に取り込むことで、自らの心身が変化してくれると期待していました。

しかし暗黙に認識しているこの《内》と《外》が、状態を変化しにくいものにしているのではないか、ということです。

《外》から入って来たものがすぐに《外》に出ていくことは容易に想像できますが、《内》である自分に由来する、自分に付随するものは、《外》に出にくいように感じないでしょうか。

当時の私は、否定的な想念や感情が湧いている状態でした。例えば、《内》から毒の泉水が常に湧いているという認識であれば、《外》から清浄な水が流れてきても状態が変わる認識は持てません。

上記の認識は、自らの体感に基づいており、常識的な認識ではあるのですが、今回紹介する方法というのは、これらの認識を反転させるというものです。

清々しさが本来の《内》に備わっているもので、心身の重苦しく不快な感覚は《内》から見れば《外》のものであり、自分の《内》から来るものではないと認識してみます。

心身で感じている内容とは反転した認識となるのですが、私の体験では不快な感覚を除くのに有効でした。認識によって、体感のほうが徐々に変わっていくことになりました。重苦しい不快な感覚が《内》、自分に由来するという認識が、《外》の清々しさを取り入れても変化せず、効果を感じられない状態に陥っていたのかもしれません。

そしてこの方法は認識を変えるだけでなく、意識的に体感を利用することでより効果があります。体感と言えば受動的に感じるものと思われるかもしれませんが、そうではなく意識的、能動的に体感を利用してみるということです。

具体的には、「清々しい体感」が自分の《内》、体の中心から広がっていき、不快な感覚を《外》へ押しのけていくように感じてみます。

この「清々しさの体感」については、想起する感覚は人それぞれかと思いますが、一つの方法として、過去に体験したことのある具体的な感覚を想起すればよいと思います。自然の中での森林浴、オゾン効果のような体験をしたことがあれば、それらの感覚でも良いと思います。私の場合は人気のない早朝の爽やかで、静寂で凛とした感覚を想起してよく行っていました。

このように認識を変化させた上で、さらに体感を利用して行うことがこの方法のポイントになります。自分の意識だけを使って簡単に行える方法なので、皆さんもよろしければ試していただければと思います。

さて、方法の紹介は以上となります。自らの《内》と《外》という認識を利用して症状を排除する方法をお話ししてきましたが、いかがだったでしょうか。

なお上記の方法は、メイン記事「うつ病、パニック障害で心を揺らがなくする方法」(→記事)をご覧いただいた方はお分かりになられた方もあるかもしれませんが、こちらの記事で紹介している方法につながっています。

今回の記事が皆さんの参考になるところがあれば幸いです。ご覧いただき、ありがとうございました。


著者・管理人:柊 基博(Hiiragi Motohiro)


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