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障害年金の概略

障害年金は、健康保険の被保険者で、保険料を未納していなければ、受給できる可能性があります。
ここで、あえて「可能性がある」という表現をしたのは、障害年金を受給するのは、実際にはかなり難しいからです。


そのため、障害年金の受給マニュアルを高額で販売している人もいるくらいです。


なかには、社会保険労務士に頼んで、受給の手続きをする人もいるようです。


ただ、障害年金を受給できれば、かなり生活は楽になります。


一般には、障害年金2級の受給を目指し、3級では意味がないという声もあるようですが、3級に認定されるだけでも、認定されないときと比べるとかなり大きな違いがあります。


以下、障害年金の概略について、簡単ですが、説明していきたいと思います。


受給要件


①障害の原因となった傷病の初診日が、国民年金又は厚生年金保険の被保険者期間中であること


国民年金の被保険者は障害基礎年金、厚生年金の被保険者は障害厚生年金の対象となります。


②初診日の前日までに、一定の保険料納付要件を満たしていること


一定の保険料納付要件とは、初診日において、初診日のある月の前々月までの国民年金に加入しなければならない期間のうち、3分の2以上の期間、保険料を納めているというものです。


保険料を納めている期間には、


・保険料を免除された期間


・学生納付特例の対象期間


も含まれます。


●例


③障害認定日において、政令で定められた一定の基準以上の状態にあること


障害認定日とは、障害の認定が行われる日で、初診日から起算して1年6ヶ月が経過した日、又は1年6ヶ月以内に傷病が治った場合は治った日(症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った日を含む)のことをいいます。


政令で定めたれた一定の基準以上というのは、政令で「障害等級表」というものが細かく定められており、それに則って障害の程度が決められるということです。


はじめて2級以上による障害年金の制度


障害年金の3級以下の人が、新たに発した傷病のために障害が重くなることがあります。


この場合、新たな障害と既存の障害とを併せて、65歳に達する日の前日までに2級以上の障害の状態となったときは、障害基礎年金等の請求をすることができます。


この制度を、「はじめて2級以上による障害年金」といいます。


ただし、この場合、新たに発症した傷病は、


①初診日が被保険者期間中であること


②国民年金の保険料を納付しなければならない期間がある場合は、初診日前に保険料納付要件を満たしていること


以上の2つの条件が必要となります。


20歳前傷病による障害基礎年金


20歳に達する前に初診日がある病気・けがで障害になった場合(初診日に厚生年金保険の被保険者等であることを除く)は、20歳に達したとき(障害認定日が20歳以後の場合は、その障害認定日)に、障害の程度が1級又は2級の状態にあれば、障害基礎年金が支給されます。


また、20歳に達したとき又は障害認定日に障害基礎年金に該当する障害の状態でなくても、その後65歳に達する日の前日までに該当すれば、本人が65歳に達する前日までの間に請求することによって障害基礎年金が支給されます。


ただし、この制度は、本人の所得による制限が設けられており、所得によって支給される額が半額になったり、支給停止になることもあります。


受給額


・障害年金の受給のかたち

障害年金の等級と加入している保険の関係により、障害年金の受給のかたちは以下のようになります。


障害の程度初診日に国民年金に加入
(第1号・3号被保険者)
初診日に厚生年金に加入
(第2号被保険者)
1級1級の障害基礎年金1級の障害基礎年金+1級の障害厚生年金
2級2級の障害基礎年金2級の障害基礎年金+2級の障害厚生年金
3級3級の障害厚生年金
3級より軽症障害手当金


・障害基礎年金の受給額

障害基礎年金の額は定額です。


2級の場合は、79,2100円(月額66,088円)。


1級の場合は、2級の1.25倍の990,100円(月額82,508円)となります。


また、受給権者が生計を維持している18歳到達年度の末日までにある子、又は20歳未満で1級・2級の障害の状態にある子がいる場合は、


1人目・2人目の子(1人につき):227,900円(月額18,992円)


3人目以降の子(1人につき):75,900円(月額6,325円)


以上の額が支給されます。


・障害厚生年金の受給額

障害厚生年金・障害手当金の額が以下の式で計算されます。


・1級の障害厚生年金=報酬比例の年金額×1.25+配偶者加給年金額


・2級の障害厚生年金=報酬比例の年金額+配偶者加給年金額


・3級の障害厚生年金=報酬比例の年金額


・障害手当金(一時金)=報酬比例の年金額×2.0


以上のように、1級又は2級の障害厚生年金では、受給権を得た当時、受給権者が生計を維持している65歳未満の配偶者がいる場合、227,900円の配偶者加給年金が加算されます。


また、報酬比例の年金額は、以下の式で計算した額となります。


{(平成15年3月までの平均標準報酬月額)×7.5/1000×(平成15年3月までの被保険者期間の月数)+(平成15年4月以後の平均標準報酬月額)×5.769/1000×(平成15年4月以後の被保険者期間の月数)}×1.031×0.985(スライド率)


少しややこしい計算式ですが、解説すると、平成15年4月から「総報酬制」の導入によって、厚生年金保険の保険料は、月収と賞与について、同じ保険料率で徴収されています。
そのため、平成15年4月前から被保険者期間がある場合は、平成15年4月以前と以後に分けて報酬比例の年金額を計算しなければならないわけです。


もちろん、被保険者期間が平成15年4月以後のみの場合は、(平成15年4月以後の平均標準報酬月額)×5.769/1000×(平成15年4月以後の被保険者期間の月数)×(スライド率)となります。
なお、この場合の「1.031×0.985」のスライド率の部分は、「0.993」と定められています。


以下、注意点として、


・「7.5/1000」と「5.769/1000」の部分は、将来、それぞれ「7.125/1000」と「5.481/1000」に引き下げられる予定です。


・障害認定日以後の被保険者期間の月数は計算の対象とはなりません。
 また、被保険者期間の月数が300月未満であっても、300月で計算されます。


・3級の障害厚生年金は、594,200円の最低保障額が設けられています。


・障害手当金には、1,162,000円の最低保障額が設けられています。
 ただし、「1.031×0.985」のスライド率の部分は、「0.993」となります。

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