ヘッダー画像

非定型うつ病

概要


最近増えている精神疾患に、「非定型うつ病」というものがあります。


元来のうつ病は良いことがあっても気分が明るくならないのに対し、
非定型うつ病は好ましいことに対しては気分がよくなるという特徴があります。


非定型うつ病の存在は、専門医の間でも十分に知られておらず、
非定型うつ病の先進国とされる欧米でも、
非定型うつ病を正しく診断できた医師は4割ほどにすぎないと言われています。


そのため、非定型うつ病は、
境界性人格障害、心因反応、抑うつ神経症、ヒステリーなど様々な病名がつけられ、
誤った診断により、治療がうまく進んでないというのが現状です。


症状


非定型うつ病の特徴を診断する大前提は、「気分反応性」があることです。


気分反応性とは、自分に好ましいことがあると、
うつ気分が軽くなったり、消失することを言います。


実際には、誰かに元気づけられたり、褒められたり、親しい友人や恋人と会ったり、
欲しかったものが手に入ったり、
特別に好きなテレビ番組や音楽、好みの本が楽しめたりしたときに、
健康なときの気分の半分以上を取り戻せる状況を言います。


気分反応性があり、以下の項目のうち2つ以上あると、非定型うつ病と診断され、
1つあれば疑いがあるとされます。


①過剰に寝る
1日に10時間以上寝る日が1週間に3日以上あった場合に、過眠が有るとされます。
昼寝と夜間睡眠の合計した睡眠時間、眠っていなくとも寝床に入っていた時間が
合計10時間以上である場合も該当します。


②鉛のように重い身体的重圧感
単なる疲れやすさを通り越して、実際に鉛が詰まっているように体が重く感じる症状。
嫌なことがあり、気分がふさぎ込んだときに起こりやすく、
立ち上がるにも大変な努力を必要とする明らかに病的な症状。


③食欲の増進
食べることに対する過剰な衝動が生じます。
食欲が抑えきれずに食事量が過剰になるという場合が多いです。
食べるものとしては、特に甘いものの欲求が強くなります。


④拒絶過敏性

他人の侮蔑的言動、軽視、批判等に極度に過敏になり、度を越した激しい反応を起こします。
周囲の人の拒絶や批判、軽蔑的な言動に、極端に落ち込んだり、怒りを示すことがあります。
そのために、時には学校や職場を休んだり、家事が続けれられないという状態が起こります。

また、傷つくことを恐れ、友人や恋人を作らないということもあります。

こうした引きこもり行動だけでなく、ときには、喧嘩や口論で絶好状態を引き起こす人もいます。



以上のような症状がはっきり現れる人もいますが、
なかには、夜だけ悲しくなるとか、1週間のうち2、3日だけうつになるといった
いわゆる“プチうつ病”の人も非定型うつ病であることも多く、
そういう人は自覚症状がないことが多いというのが大きな問題ではないかと思います。


― 医師も専門的知識に乏しく、患者も自覚症状がない ―

こうした背景から、より一層、非定型うつ病についての理解が必要になってくるでしょう。


原因


正直なところ、はっきりとした原因は分かってはいませんが、
外的なストレスが原因で、脳内の神経伝達異常が起き、発病するものと考えられています。


ただ、実験結果から、従来のうつ病の病的所見から異なった病気であることが指摘されています。


また、非定型うつ病は、家族性発症の傾向が強い病気であることを示す事実があり、
米国の研究では、
非定型うつ病の両親のいずれかがうつ病であった確率は約7割という統計があります。


従来のうつ病より、遺伝的リスクの高い病気であるということは言えるようです。


治療


非定型うつ病も薬物療法、カウンセリングでの治療がなされます。


薬物療法では、抗うつ薬、抗不安薬、眠気・疲労に対する覚せい薬が用いられます。


しかし、非定型うつ病の特効薬と言われるMAOIという薬が日本では認可されておらず、
三環系抗うつ薬やSSRIで代用されているようですが、
効果のほどは今一つというのが現状のようです。


また、覚せい薬は、耐性、習慣性を生じやすいため、厳重な医師の管理の元で使用可能となります。


カウンセリングは、主に認知行動療法と人間関係療法が効果があるとされており、
その有効率は約5割と言われています。

このエントリーを含むはてなブックマーク Buzzurlにブックマーク livedoorクリップ Yahoo!ブックマークに登録

このページの先頭へ

アルブチン