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栄養療法

概要


栄養療法とは、ビタミンやミネラルといった栄養素の減少や欠乏による栄養バランスの乱れを整えることにより、自然治癒力を高め、うつ病の症状を改善するというものです。
主に、不足している栄養素は、サプリメントで補う形をとることが多いです。



栄養療法を行っているクリニックは極めて少なく、しかも保険の適用はないため、治療費が非常に高くなります。
そうしたクリニックは敷居が高いですが、実際に、栄養療法によってうつが回復したという人もたくさんいます。


特に、精神科の薬漬けでよくならず、うんざりしている人には、代替療法として選択肢の一つと考える価値はあると思います。


薬物療法は、基本的に対症療法で、症状に対して薬を処方するため、薬物投与しかできない医師の元では、症状が重いとどうしても薬の量は多くなってしまいます。
栄養療法は、そのような薬漬け医療を解消するものとして、最近注目されつつあります。


ただ、栄養療法を推奨する人のなかには、薬物療法を否定する人もいますが、私見として、両方を相互に効果的に用いることで、相乗的な改善が期待できると思われます。


薬の服用に関しては、医師の指示を守らなければいけませんが、うつ病の治療の主役は自分自身です。
精神科の先生といえども、栄養学に関しては全くの素人です。
脳の働きを向上させるという意味でも、栄養の自己管理は重要であると思います。


しかし、前述のように、栄養療法を専門とするクリニックは膨大な費用がかかります。
金銭的に通うのが無理という方も多いでしょう。
そういう方は、自宅でできる範囲で栄養療法を実践することも選択肢の一つとなりうると思います。


実際に、私も、精神科の薬で一向によくならなかったため、大阪で一人暮らしをしていたときに、栄養療法を取り入れていました。
書籍やインターネットで調べて実践した程度でしたが、それなりの成果を上げることはできたと思っています。
参考となるかどうか分かりませんが、以下、私が行った栄養療法を記していきたいと思います。


朝食



重度のうつだったので、朝は気分が最悪で食欲がなかったため、必要最低限のものしか摂取しませんでした。
もちろん、朝食をきちんと摂るのが理想ですが、重度のうつの場合、食事をするということさえ、一種の労働ともいえるものであり、どうしてもきついときは、無理に朝食を摂らなくてもよいと思います。


バナナ

セロトニンの材料のトリプトファンが豊富に含まれています。
ただ、1本だけでは、到底必要なトリプトファンを摂取できません。


それでも、食べないよりはましですし、食欲がないときは、バナナ1本だけでも、かなりのエネルギーは得られます。




プロテイン

体内で、アミノ酸としてセロトニンやノルアドレナリンの材料になります。


市販でよく見かけるのは、ホエイ系のものですが、ホエイ系のものはうつ病には適さないとされています。
ホエイは吸収されるのが早く、アミノ酸切れになってしまうからです。


プロテインは、大豆系のものを選んでください。
大豆系のプロテインは、アメリカ産のものがサプリメント販売代行業者から入手可能ですが、注文してから到着するまで約2週間かかり、価格も高いです。
(参考:サプリメント販売代行業者:「サプマート」「サプリンクス 」)


そんなに待てないという方は、明治製菓の「サバス ウエイトダウン ヨーグルト味」がよいと思います。


(↓こんなやつです。)




「サバス ウエイトダウン ヨーグルト味」なら、ドラッグストアでも、amazonでも購入できます。
私自身も、始めはアメリカ産のソイプロテインを飲んでいましたが、面倒くさくなって、サバスに変えました。


飲み方としては、フルーツジュースや野菜ジュースにプロテインを溶かせば大丈夫です。


オメガ3(αリノレン酸)

必須脂肪酸の一つで、体内でEPAやDHAに変換され、脳の働きを活性化する作用があります。
EPAやDHAもサプリメントとして販売されていますが、栄養素は根元から摂るのが基本なので、αリノレン酸を摂取する方がよいわけです。


アメリカ産のものをネットで購入するのがよいですが、一部のドラッグストアでも販売されていることがあります。


マルチビタミン・ミネラル

アミノ酸をセロトニンやノルアドレナリンに加工する時に、ビタミンとミネラルが使われるので、補充するためと、αリノレン酸が酸化しないために摂取します。
また、ストレスが増えると、マグネシウムが消費されるため、不足してくるとうつの傾向が現れると言われています。


日本製のものは合成品で粗悪品がほとんどなので、アメリカ産の天然製のものを購入するのが理想的ですが、価格は高いです。
価格が高いのが気になるなら、日本製のものとしては、ナマサプリのものがよいと思います。
(参考:「ナマサプリ」)


昼食


プロテイン

朝食と同じです。


オメガ3(αリノレン酸)

朝食と同じです。


マルチビタミン・ミネラル

朝食と同じです。


発芽玄米

白米より、できる限り発芽玄米にした方がよいです。
発芽玄米は栄養が豊富で、食物繊維、ビタミン、ミネラル、ギャバなどが含まれています。


特に、ビタミンB1は中枢神経や末梢神経を正常に保つ働きがあり、ギャバは抑制系の神経伝達物質として、精神を安定させる働きをもっています。




豆腐・納豆

目的としては、プロテインと同じです。
大豆のたんぱく質にトリプトファンが多く含まれています。


バナナと同じで、必要なトリプトファンをまかないきれるわけではないですが、できるだけ自然食品から摂取するに越したことはありません。



プロテインは、これらを補うものと考えてください。


夕食



発芽玄米

昼食と同じです。


豆腐・納豆

昼食と同じです。


イワシやサバなどの青魚

EPAやDHA、マグネシュームが豊富に含まれています。




肉類(特に豚肉)

目的としては、バナナ、豆腐、納豆と同じですが、植物性たんぱく質だけでなく、動物性たんぱく質を摂ることも大切です。
また、なかでも、豚肉はビタミンB1が豊富に含まれています。




おやつ


アーモンド、ピーナッツ、クルミなどのナッツ類

お腹がすくことはほとんどなかったですが、夜寝つけないときなど、たまにおやつが食べたくなるときがありました。


おやつを食べるなら、ナッツ類が最適です。
良質なたんぱく質に、マグネシュームが豊富に含まれています。


おやつとしては、甘いものが食べたくなると思いますが、甘いものは厳禁です。
糖類を多く摂りすぎると、低血糖症に陥る危険性があるからです。(詳しくは、低血糖症の項を参照)


低血糖症に陥ると、集中力がなくなったり、無気力になったりします。
糖分の摂りすぎには、十分注意してください。


空腹時


SAMe

SAMe(S-Adenosylmethionine:S-アデノシルメチオニン)は「サミー」と呼ばれ、体内ではアミノ酸であるメチオニンから作られて体内の全細胞に存在し、さまざまな代謝に関わる物質です。
脳内の神経伝達物質の生合成に関わっており、欧米では、多くの臨床試験で抗うつ作用が認められています。


しかし、何故か日本では、その存在があまり知られておらず、精神科の先生でも知らない人が多いようです。


用法としては、空腹時に飲みこととされています。


サプリメントは肝臓に負担をかけるものですが、SAMeは抗うつ作用の他、肝機能の正常化作用も認められているので、安心して飲むことができます。


ただ、SAMeは価格が高いうえに、日本では手に入りません。
アメリカ産のものを、ネットで購入するしかありません。


私は、SAMeは鹿児島で生活しているときに、飲み始めました。


飲み始めてから、約10日経って効果が現れたように思います。
体験記で書いたように、急に調子がよくなったのは、SAMeの効果もあったのではないかと思っています。


大阪に戻ってうつが再発しましたが、その間も飲み続けたものの、うつは改善することはなかったので、飲むのを止めました。


そして、一人暮らしを始めてから、また服用を再開しました。
目立った効果はありませんでしたが、調子は上向いていったので、それなりの効果はあったのかもしれません。


抗うつ作用をもつサプリメントは色々ありますが、SAMeが一番評判がよいようです。
価格は結構高いですが、それに見合うだけの効果は期待できると思います。


その他


ホスファチジルセリン

ホスファチジルセリンは、天然のリン脂質の1種で、細胞膜を構成する重要な成分です。
神経膜の細胞間伝達を増やし、脳機能を促進させ、思考をすっきりさせるとともに、脳細胞を死滅から守る働きをします。


ホスファチジルセリンも価格は結構高いうえに、あまり効果が感じられなかったので、3ヵ月程であきらめました。
余裕があれば、購入してもよいという程度だと思います。


5HTP

5-HTP(ハイドロキシ・トリプトファン)は、トリプトファンが脳内に入った時に変成される前駆物質です。
一般的に、セロトニン不足のときに、それを補うために摂取するものです。


プロテインや普段の食事で多めにたんぱく質を摂っていれば、特に必要ないかと思いますが、私の場合、重度のうつが長引いていたので、セロトニンが絶対的に不足しているのではないかと感じ、飲むことにしました。
自分の食生活をよく鑑みたうえで、セロトニンが不足していると感じるところがあれば、服用する価値はあると思います。


ただし、セロトニンの摂りすぎは、返ってセロトニン過剰症を引き起こし、躁転することがあるので、注意が必要です。


ナイアシン

ナイアシンはビタミンB群の1つであり、水溶性ビタミンで、ビタミンB3とも呼ばれます。
うつ病や統合失調症の原因の1つとして、ナイアシンの代謝異常によって症状が出現することが分かっています。
ナイアシンの摂取で、うつ症状の緩和に役立つとされています。


ナイアシンは過剰摂取すると、体の末梢部分の血管の拡張が起こり、顔部、首、耳等に暖かい感触や、ヒリヒリした感じ、かゆみ、赤くなるといった徴候が表れます。
この状態は、一般に「ナイアシンフラッシュ」と呼ばれています。


ナイアシンフラッシュは、特に健康上問題はないとされていますが、ナイアシンフラッシュの状態になると、一時的な気分の高揚が起こります。
そのため、ナイアシンを使用する人は、一時的な気分の高揚を得るために、わざと過剰摂取してナイアシンフラッシュを引き起こすという使い方をする人が多いのです。


こういう使い方が正しいのかどうかよく分かりませんが、効果は一時的なものなので、あまり意味がないのではないかと思います。
うつ症状の緩和という、本来の使用法を守るべきではないでしょうか。


私見としては、余裕があるなら、服用してもよいというところです。
私自身は、特に目立った効果は感じられませんでした。


ただ、ビタミンB群は、現代人に不足気味の栄養素なので、適量を摂取するなら、その価値はあると思います。


ギャバ

ギャバは、脳の中枢神経にあって、眠っている間に合成されるアミノ酸で、神経伝達物質の役目を果たしています。
ギャバには、痛み、ストレス、恐怖感、気分の抑揚、睡眠と関係する神経の興奮を抑制する働きがあります。
ギャバが不足すると、不眠症、情緒不安定などの症状が起きやすくなります。


特に、現代人はギャバが不足がちと言われています。


服用した感想としては、ギャバも特に目立った効果はなかったというところです。
発芽玄米を毎日食べていれば、特に必要ないとか思いますが、白米の方は、頓服的に服用すれば、効果はあると思います。


マインドガードDX

現在、私が愛用している健康飲料です。
安眠効果のある栄養分がたっぷり含まれている青汁です。
青汁とはいうものの、かなり飲みやすく加工されています。

詳しくはサプリメント・マインドガードDXをご覧ください。


約1年近く、以上のような食生活をしていましたが、実際効果のほどはどうだったのか?


体験記に書いた通り、この時期、1人暮らしにもかかわらず、ゆるやかに回復していきました。
山形へ引っ越す直前は、資格の勉強をするまで回復しました。


もちろん、私が行った栄養療法のみでよくなったとは断定できず、自分の好きな事に没頭したという要素も大きいですが、栄養療法の効果は少なからずあったと思います。


ただ、私は、この間、好きなゲームに熱中すると、夜遅くまでプレイしてしまい、不規則な生活を送っていました。


これは、大きな反省点です。


栄養療法を取り入れるなら、規則正しい生活をすることも大切です。


特に、朝の日光の光は、生活リズムを整えるだけでなく、脳内のセロトニンの分泌を促します。
時には、部屋に閉じこもるのではなく、天気のよい日は散歩をするのも効果的です。
規則正しい生活をすることも心掛けるようにしてください。


また、栄養療法を自身で行うには、自分の食生活をよく把握して、何が必要かを考える必要があります。

上記にあげたサプリメント以外にも、うつ病に効果があるとされるものはたくさんあります。
そういったものも、自分で調べるくせをつけてください。


できれば、栄養療法を行っている専門のクリニックにかかるのが理想というところですが、
先述の通り、数が少なく、保険の適用がないため、かなり高額です。

栄養療法を自宅で手軽に行いたいなら、
こちらの「荒木式うつ病改善プログラム」が参考になります。

ただし、繰り返すようですが、うつ病治療の主役はあなた自身です。

あなたが自分の足で一歩を踏み出さなければ、治るものも治りません。
そして、何を選択するのも自由ですが、そこに自身の責任が伴うことも理解しておかないといけないですね。


特に、薬物療法で薬漬けの生活に疑問を持っているなら、医者任せにせず、自分で自身の管理をするべきでしょう。
ときには、つらいときもあるでしょうが、自己管理を怠らず、自分でうつ病のことも勉強していただきたいと思います。

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