ヘッダー画像

人格障害(境界性人格障害)

人格障害と一言で言っても、類型は数多くあるので、
ここでは、最も代表的な境界性人格障害に焦点を当てて説明します。


概要



一般に、精神的に健全な人は、何らかの問題に出会ったとき対応を考え問題を解決していきますが、
なかには、融通が利かず、問題に対して適切に対処できず、
しばしば家族、友人、職場の同僚との関係の悪化を招く人もいます。


そして、こうした社会的逸脱や柔軟性の欠如が思春期からずっと続き、
かつ、他の精神疾患や薬物的または生理学的な作用によって引き起こされた症状ではない場合、
その人は人格障害であると診断されます。


少しイメージしにくいかもしれませんが、
最近、仲間由紀恵主演の「美しい隣人」というドラマがありましたよね。
あのドラマで仲間由紀恵が演じた女性が、境界性人格障害の一例と思ってもらえれば、
分かりやすいかと思います。


境界性人格障害は、若い女性に多く、その症状が性格になってしまったような精神疾患です。


症状


「DSM-IV-TR」では、以下9項目のうち5つ以上を満たすと、境界性人格障害と診断されます。
(「DSM-IV-TR 精神疾患の分類と診断の手引」より引用)


1.現実に、または想像の中で見捨てられることを避けようとする
気も狂わんばかりの努力
(注:5.の自殺行為または自傷行為は含めないこと)


2.理想化と脱価値化との両極端を揺れ動くことによって特徴づけられる
不安定で激しい対人関係様式


3.同一性障害:著明で持続的な不安定な自己像や自己観


4.自己を傷つける可能性のある衝動性で、
少なくとも2つの領域にわたるもの
(例:浪費、性行為、物質濫用、無謀な運転、むちゃ食い)


5.自殺の行為、そぶり、脅し、または自傷行為のくり返し


6.顕著な気分反応性による感情不安定性
(例:通常は2~3時間持続し、2~3日以上持続することはまれな強い気分変調、いらいら、
または不安)


7.慢性的な空虚感


8.不適切で激しい怒り、または怒りの制御の困難
(例:しばしばかんしゃくを起こす、怒る、取っ組み合いのけんかをくり返す)


9.一過性のストレス関連性の妄想様観念、または重篤な解離性症状


「DSM-IV-TR」から引用しましたが、ここも分かりづらいかもしれませんね。

私の妻が、境界性人格障害だったので、具体的にどんな状態だったかというと、



・リストカットなどの自傷行為を繰り返す
・自殺未遂(狂言が多かったですが)
・浮気(複数回)
・対人関係がうまくいかない
・気分がすぐれないと過食する
・一度怒りだすと、しばらく治まらない
・一日に何回も電話をしてくる
・自分が捨てられないように、何でもする
・自分が世間から認められたいという欲求が強い
・自分は生きる価値のない人間だと思っている



と、まあ、こんな感じです。

今は、もうほとんどこういう症状はありませんが、たまに過食はしたりします。



原因


幼少期に体験した何らかのトラウマが原因だと考えられています。


虐待を受けたり、両親が離婚したり、父親又は母親が亡くなったり。


そういう体験から、親から、十分な愛情を受けれなかったケースが多いようです。


実際、私の妻は小学生の時に父親を亡くしています。
父親は心不全の突然死ということでしたが、
本当のところは原因がはっきりしていないとのこと。

ある日の朝、父親がいつまで経っても起きないので確かめたところ
亡くなっていた・・・
という状態だったそうです。

それから数日後、妻は何が起こったのか分からないままパニックになり、
小児科に診てもらいにいくと、そのまま精神科に連れていかれました。
病名も告げられないまま、精神科の薬を飲まされるという状態。

その後、病院に通いつつ、拒食症や過食症を繰り返し、
高校生のときは登校拒否にも陥りました。

今も妻が口にすることは、
物心がつく前に父親が亡くなったので、父との思い出がほとんどないと。

私と結婚する前も、私に父親の姿を重ねていたところがありました。

「あなたは、彼氏とかではなくて、絶対的存在」

妻が10代~20歳前半の頃は、
何をしても許さるような絶対的な愛情を私に求めていたふしがあります。



治療


薬を処方されることがありますが、
残念ながら、一過性のものでしかない場合が多く、薬では根本的に治らないと考えられています。


精神分析的精神療法や認知行動療法などの精神療法を中心に、多角的に治療を行うことが多いです。


しかし、治療は長い時間を要し、精神療法でも、治りにくい病気です。


そのため、精神科の先生は、境界性人格障害の患者さんを敬遠する傾向があります。


うつ病や統合失調症の患者さんは、まだ薬で治る余地はありますが、
境界性人格障害の患者さんは、対人関係がうまくいかないので、
精神科の先生との間でトラブルが発生することもあります。


境界性人格障害の患者さんに足りないのは、幼少期に受けられなかった愛情です。


境界性人格障害の患者さんが側にいる方は、まず、大きな愛情を注いであげて下さい。


また、境界性人格障害の患者さんは自分を罪深い人間だと思っている方が多いので、
その罪の意識をなくすようにしてあげましょう。


境界性人格障害の患者さんには、
自分を理解し、愛してくれるパートナーの存在が一番大切であると思います。

このエントリーを含むはてなブックマーク Buzzurlにブックマーク livedoorクリップ Yahoo!ブックマークに登録

このページの先頭へ

アルブチン